スペインの食通Erichが名古屋で体験した発酵文化。白い溜まり醤油や地元の発酵調味料に感動し、職人の情熱を感じるツアーを満喫しました。日本ならではの“HAKKO”の魅力を、ぜひチェックしてみてください!
2025.02.12-
目次
- 「醤油がこんなに白い?!」
- Q. まずは簡単に、今回の日本旅行の概要と目的を教えてください。
- Q. 名古屋を訪れたきっかけは何かあったのでしょうか?
- Q. 実際に参加した名古屋の発酵ツアーはいかがでしたか?
- Q. 発酵ツアーで特に印象に残ったことは?
- Q. 発酵ツアーをさらに良くするためのアイデアはありますか?
- Q. 名古屋を巡る前後に、東京や京都の高級寿司店も訪れたそうですが、その辺りはいかがでしたか?
- Q. 名古屋を「HAKKOのディスティネーションとして広める」ためには何が必要でしょう?
- Q. 最後に、日本という国全体に対して感じたことを一言で表すと?
- 名古屋から世界へ広がる“HAKKO”の可能性
「醤油がこんなに白い?!」
スペイン・サンセバスチャンから日本を訪れた食通のErichが選んだ旅の舞台は、醤油や味噌など多彩な発酵文化が根付く名古屋。実際の蔵元を巡り、職人の情熱と熟成の神秘を目の当たりにした彼が語る、日本ならではの“HAKKO”体験の奥深さとは?
初めて見る白い溜まり醤油に驚き、その香りと旨味に惚れ込み、わざわざ名古屋へ戻って購入したほど。大都市だけでは味わえないローカルの魅力と、帰国後まで続く発酵調味料の楽しみ方とは? 食通が語る、名古屋発“HAKKO”の可能性を紐解きます。
Q. まずは簡単に、今回の日本旅行の概要と目的を教えてください。
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スペインのサンセバスチャンから日本に来ました。日本は食文化が豊かであり、特に「発酵」文化を深く体験したいと思っていたんです。東京・京都などの大都市だけでなく、より地方の“本質”やローカル食文化を味わってみたい。その思いから、醤油や味噌の蔵元が多い名古屋に注目しました。
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Q. 名古屋を訪れたきっかけは何かあったのでしょうか?
友人のシェフが名古屋近郊の発酵ツアーに参加した経験があって、「工場見学や味噌・醤油の試食が面白いよ」と聞いたのがきっかけです。自分自身も東京や京都の有名店で高級寿司を味わいたいとは思っていましたが、それだけではなく“発酵”という切り口で日本の食文化を知る旅にしたかったんです。
Q. 実際に参加した名古屋の発酵ツアーはいかがでしたか?
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とても充実していましたね。醤油や味噌の製造現場を見学し、職人の方から直接お話を聞きながら熟成の仕組みを知ることができました。特に衝撃的だったのは「白い溜まり醤油」との出会いです。醤油といえば黒っぽいイメージだったので、「こんなに淡い色合いでも醤油なんだ!」と驚きました。それでいて香りや旨味がしっかりしていて、あまりの美味しさに後日わざわざ名古屋に戻って購入したほど気に入りました。
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自分が体験したツアーは、丸1日かけて複数の蔵元を回るスケジュールでした。工場見学の合間に食事を挟みながら、発酵調味料を使った料理を実際に味わえたので、理解が一気に深まったと思います。
Q. 発酵ツアーで特に印象に残ったことは?
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工場見学と試食をセットで体験できたことですね。職人さんの説明を聞きながら熟成樽を見て、「こうして長期間かけて醤油や味噌ができるんだ」と学んだ直後に、実際の味を確かめられるのがよかったです。たとえば白い溜まり醤油は見た目のインパクトも大きいので、「どうやって使うのか?」までイメージしやすかったですね。
Q. 発酵ツアーをさらに良くするためのアイデアはありますか?
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いくつかあります。まず、お土産として醤油や味噌の小分けサンプルを配布するのは素晴らしいと思います。私自身、旅先で気に入った醤油を買いたいと思っても、量や重さが気になって諦めることもあるので、ちょっとずつ持ち帰りやすいサイズだと嬉しいですね。
もう一つは、簡単なレシピブックのようなものを付けてもらえると、海外に帰った後も気軽に活用できると思います。たとえば白い溜まり醤油は独特なので、「洋食のどんな料理に合うのか?」といった具体例があるとさらに使いやすいですね。
Q. 名古屋を巡る前後に、東京や京都の高級寿司店も訪れたそうですが、その辺りはいかがでしたか?
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東京や京都では、いわゆる“超一流”と呼ばれる寿司店にも足を運びました。カウンター越しに繰り広げられる職人さんの所作は、まるで神聖な儀式を見ているようで感動しました。ただ、一方で、名古屋の発酵ツアーなど“ローカル”寄りの体験もセットにすると、旅全体の満足度が格段に上がると感じています。やはり大都市の魅力と地方の文化体験は、どちらもあってこそですね。
Q. 名古屋を「HAKKOのディスティネーションとして広める」ためには何が必要でしょう?
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最も大事なのは、実際に食べて体験してもらうことだと思います。SNSや動画などで興味を引きつつ、現地での発酵ツアーやワークショップを組み合わせると効果的でしょう。特にフードトラベラー層は「新しい味や文化に触れたい」というモチベーションが高いので、蔵元見学や試食がセットになった企画は大きな魅力になります。
あとは、先ほどお話ししたように、小分けの発酵調味料や簡単レシピ本をお土産にするのもいいですね。帰国後も発酵調味料を使って料理を楽しむうちに、名古屋発の“HAKKO”文化が自然と広がっていくと思います。
Q. 最後に、日本という国全体に対して感じたことを一言で表すと?
「リスペクト(尊重)」ですね。人々が互いを思いやるマナーやルールがしっかり根付いていて、地下鉄での通話が禁止されていることや、ゴミを自分で持ち帰る慣習など、最初は驚く面もありました。
でも理由を知るとどれも納得できるし、それが日本の魅力でもあるんだと感じました。発酵食の蔵元にもそうした“リスペクト”の心が宿っていて、海外からの旅行者としてはとても心地よく感じました。
名古屋から世界へ広がる“HAKKO”の可能性
インタビューを通じて、Erichが強く推していたのは「名古屋の発酵文化を体験する意義」でした。大都市の洗練された寿司や和食に触れつつも、蔵元や工場を訪れて職人の技術と情熱を直接見ることで、より深い理解と感動を得られたといいます。
さらに、白い溜まり醤油や地元でしか味わえない調味料との出会いは、“日本にしかない”価値を実感させる大きなポイント。発酵調味料の小分けお土産やレシピ集など、帰国後も継続して楽しめる仕掛けがあれば、名古屋から世界へ“HAKKO”の魅力がどんどん広がっていくことでしょう。
もし次の旅先を探しているなら、ぜひ“HAKKO”を目的に名古屋を候補に入れてみませんか? きっと、発酵文化の奥深さと日本ならではの“リスペクト”精神を、一度の旅で存分に味わえるはずです。